Tamas Wells in Kyoto

Tamas Wellsのライヴに行って来ました。京都の烏丸にて。会場は天井の高いカフェで、なかなかに良い雰囲気。来日の日程がまだ残っている事もあり、簡単に振り返ってみます。ライヴ前に余分な事など知りたくないという人はブラウザを閉じるのが無難でしょうか。

オープニングはTamas Wells(バンドの方)のメンバーでもあるNathan Collinsによるユニット、The Steadfast Shepherd。ギターによる弾き語りでもあり、ユニット云々ではなく、普通のシンガー・ソングライターという感じでした。容貌はKenny LogginsとFreddie Mercuryを足して、あらゆる濃密な要素を取り去ったような感じ・・・かな。曲は全体的に繊細な印象で、初めて聴く人を引き付けるほどの芯の強さは、私には感じられませんでした。まあ、弾き語りのライヴは私もそれなりの数のアーティスト、しかも一流どころと言って良さそうなのを見ているので、バーの位置は知らず知らずに高くなってしまっているというのもあるとは思います。

んで、ラスト前の曲を歌う前に、手拍子して欲しいと観客にお願いして、曲のどの辺りから手拍子をして欲しいか合図を送るという事だったんだけど、曲の冒頭から手拍子が・・・ う~ん、日本人の英語能力がこの程度なのは仕方ないのかなぁ。この曲が一番良かったですね。それと、その前にやった、とても短い曲も良い感じでした。30秒ぐらいだったかな。

少し休憩をはさんで、Tamas Wellsの登場です。今回はバンドでのライヴとの事ですが、メンバーは3人で、全て弦楽器による演奏のアコースティック・ライヴでした。簡単な挨拶を済ませて、すんなりと曲へ。CDで聴いていた歌声、そのままという感じで、室内が優しい空気感に満たされたような感覚がありました。

曲は各アルバムからまんべんなく演奏されていたように思いましたが、短期間で3作を聴いていた私は、どの曲がどのアルバムなのか、頭の中が混乱してしまっていました。まあ、新作の曲は雰囲気が違うので、それなりに判断しやすいのですが。その新作で多用されていたバンジョーがライヴでも活躍していて、良い味を出していました。CDと同様に、演奏も歌も音を大切に紡ぐような感じで、情感に流されないで、静かに音が形作られていく・・・そんなイメージでしょうか。

曲の良さには改めて感じ入ったし、MCで語られた曲の背景にも興味を引かれるものがありました。そして、あの歌声。もう少し展開にメリハリがあればとも思えたけど、そういうのは他で期待すべきなんでしょうね、きっと。今後の活動にも注目したいし、手持ちの3作をさらに聴き込みたいと思います。

あ、アンコールの際に、ちょっと驚きのカヴァー曲の演奏がありましたね。Ron Sexsmithのアレには負けるけど、こちらもなかなかに良かった。

日々の音盤 2008/06 [5]

2008/06/21 - 2008/06/25

John Cunningham / Happy-Go-Unlucky
Bob Dylan / Another Side Of Bob Dylan
Ben Kweller / S.T.
The Ladybug Transistor / The Albemarle Sound
Maritime / Glass Floor
Mike Oldfield / Ommadawn
Push Kings / S.T.
R.E.M. / Accelerate
Tamas Wells / A Mark On The Pane
Tamas Wells / A Plea En Vendredi
Tamas Wells / Two Years In April
Kevin Tihista's Red Terror / Don't Breathe A Word

"Accelerate"はR.E.M.の新作。2004年の"Around The Sun"以来になりますね。音の方は評判通り、ギターの音が前面に出ており、初期の頃を思わせる部分も少々。これだけギターが鳴っているのは、1994年の"Monster"以来だろうけど、あれはどこか無理しているように感じられ、それほど好きな作品じゃないんですよね。

それに比べると、この新作は、音の方はすんなりと入り込んで来るし、それでいて、良い意味で安心して聴けない部分があるようにも感じられる。聴き込めば、印象が大きく変わりそうな気もする。本質をより深く感じ取るには、やはり生で・・・という想いですが、来日の可能性はどんなもんなんでしょう。前回の来日で彼らのライヴを初体験しましたが、本当に最高の気分にさせてくれたので、再来日が実現するよう、心の底から期待したい。

Tamas Wellsの"Two Years In April"は今年リリースの3作目。2作目→1作目→3作目と、駆け足で足跡を辿って来ました。これまでの2作の澄んだ雰囲気に比べると、ラフな感じかなというのが最初の印象。バンジョーが多用されていて、それが乾いた感覚を持ち込んでいるのが、大きい要因でしょうか。作品としての純度を上げきらずに、曲の素のままの部分を残して、時の経過と共に響き方が変化する余地を残したような・・・という勝手な想像をしてみたり。そういう意味でも、長く聴き続けたいと思うし、そうなるだろうという気がします。

これで3作とも聴きましたが、どれもそれぞれに良いですね。貴重な才能の持ち主だと思うし、活動の視野に日本がきっちりと入っているのも、ポイントが高い。作風の幅を広げるなど、今後にも大いに期待したいのですが、まずは間近に迫った来日を楽しみにしたいとこです。予約も済ませたし。

日々の音盤 2008/06 [4]

2008/06/16 - 2008/06/20

Gingersol / The Train Wreck Is Behind You
Idha / Melody Inn
Linus Of Hollywood / Let Yourself Be Happy
Josh Rouse + Kurt Wagner / Chester
Adam Schmitt / Demolition
The Spinto Band / Nice And Nicely Done
Tamas Wells / A Mark On The Pane
Tamas Wells / A Plea En Vendredi
Toad The Wet Sprocket / In Light Syrup
The Waxwings / Low To The Ground
XTC / Nonsuch
Neil Young & Crazy Horse / Ragged Glory

"A Mark On The Pane"はTamas Wellsのデビュー・アルバム(2004年リリース)で、日本盤にはそれ以前にリリースされていた2枚のEPの音源が9曲追加収録されていて、お得な内容となっています。アルバムのリリースまでのバンドの変化の過程も分かるようになっていると言えそう。

2作目"A Plea En Vendredi"を少し前に聴き始めたところでもあり、何度か聴いただけでは、そんなに変化は感じませんでした。基本的には、シンプルな音作りが基調となっていて、曲によっては、そこに少し味付けを加えるというスタイルでしょうか。曲の良さをそのまま伝えてくれているように感じられ、なかなかに好印象。聴き込めば、また違った感想を抱くようになるかも知れないけど。

やや雰囲気を異にするらしい3作目"Two Years In April"もすでに手元にありますが、そちらも聴くのが楽しみです。ライヴまで日があまりないので、それほど聴き込めなさそうなのは残念だけれど。その前にチケットの予約をしなくちゃならんのだが。

日々の音盤 2008/06 [3]

2008/06/11 - 2008/06/15

Steve Eaton / Hey Mr. Dreamer
Askil Holm / Seven Days In The Sun
Mason Jennings / S.T.
Brad Jones / Gilt-Flake
Alex Lowe / Dreamcatcher
Rhett Miller / The Instigator
The Open / The Silent Hours
Owsley / The Hard Way
The Scruffs / Wanna' Meet The Scruffs?
Sparkwood / Jalopy Pop
Tamas Wells / A Plea En Vendredi
XTC / Black Sea

Steve Eatonの"Hey Mr. Dreamer"は1974年リリースのソロ・デビュー作。これ以前には、Bill LaBountyとによるバンド、Fat Chanceで活動、アルバムもリリースしていたようです。音の方は耳なじみの良いメロディのシンガー・ソングライター作品という感じで、時代的なものもあってか、AORっぽさが微妙に顔を出しつつあるような印象です。実際のとこ、その後リリースされる2作目はAOR寄りになり、その筋のファンには高く評価されているようですし。

ヴォーカルは少し抑えたようなトーンで、しっとりと響くようなイメージでしょうか。曲もそれに沿ったようなものが多いかな。カントリーっぽさをほのかに感じさせる曲もあり、そういった曲に特に惹かれますが、一般的に言えば、最大のポイントは他のアーティストに提供した曲でしょうね。"Rag Doll"がArt Garfunkelに、"All You Get From Love Is A Love Song"がCarpentersに、それぞれ採り上げられており、どちらも有名なので聴いた事のある人も多いはず。Steve Eatonによるヴァージョンは作曲者ならではの、曲への想いが感じられるようで、とても好ましい仕上がり。

ささやかな幸福感を届けてくれるような佳作。こういう作品との出会いも大切にしたいなと思わせてくれます。

日々の音盤 2008/06 [2]

2008/06/06 - 2008/06/10

Beachwood Sparks / Once We Were Trees
Binocular / S.T.
Casey Black / Nashville
Brown Eyed Susans / Afraid Of Heights
The Model Rockets / Tell The Kids The Cops Are Here
Van Morrison / Saint Dominic's Preview
Old 97's / Too Far To Care
Kim Richey / Bitter Sweet
Josh Rouse / Country Mouse City House
Bruce Springsteen / The Ghost Of Tom Joad
Starbelly / Everyday And Then Some
Tamas Wells / A Plea En Vendredi

Tamas Wellsの2作目"A Plea En Vendredi"をやっとの事で聴きました。このblogでも以前に少し記事にしたんだけど、試聴だけで済ませたままになっていました。その後には来日も果たし、3作目が早くも今年の5月にリリースされています。さらには、再来日(今回はバンド編成らしい)も決定していたりと、結構な慌ただしさ。作品はゆったりとしているんですけどね。

試聴の段階で気に入っていましたが、アルバムを通して聴くと、さらに良い。曲も良く書けているし、声にも心惹かれるものがありますね。作品全体から漂う雰囲気も大きなポイントでしょう。言葉では表現しにくいけど、音として感じられる以上の何かが伝わって来る・・・っていう感じかなぁ。聴き込めば、もっと深く感じ入る部分もありそう。

当然ながら、他の作品も聴いてみたい。ライヴも見に行きたいとこです。

日々の音盤 2008/06 [1]

2008/06/01 - 2008/06/05

Badly Drawn Boy / One Plus One Is One
Binocular / S.T.
Neal Casal / Fade Away Diamond Time
Del Amitri / Change Everything
Gin Blossoms / Major Lodge Victory
Guster / Keep It Together
Jack's Mannequin / Everything In Transit
Freedy Johnston / Never Home
Chris Laterzo / WaterKing
Van Morrison / Saint Dominic's Preview
Tom Petty And The Heartbreakers / Echo
Kyle Vincent / Solitary Road

Binocularの"Binocular"は2001年にMaverickレーベルからリリースされた作品。ソロ・ユニットなのだけど、彼の本名は軽く調べてみた限りでは不詳。作曲、演奏、プロデュース、録音など、全てを自らこなしており、才能豊かなところを見せています。

音の方はメジャー・レーベルらしく手の込んだ音作りになっていて、本来なら私の好みとは離れてしまうはずなんだけど、これが意外と良い。曲の好さがそう思わせると言えるかも。しっとりしている曲では、Adam Daniel辺りに通じるようなとこもあるように思える。声がちょっと似ているかな。いずれにしても、ポップなものが好きな人なら聴いてみる価値のある作品なんじゃないでしょうか。

Van Morrisonの"Saint Dominic's Preview"(1972年にリリース)は聴く度に良さが増していて、彼のすごさを実感せずにはいられない。1・2・6曲目などの短めの曲は親しみやすさもあるし、10分を超えるような4・7曲目はすでに円熟の境地と言えそうな深みを感じさせます。その7曲目"Almost Independence Day"はPink Floydの"Wish You Were Here"(アルバムではなく曲の方)に似ていますね。年代的に言えば、こちらが似ているのではなく、あちらが似ていると言うべきでしょうか。

早くも新作がリリースされたようだし、旧譜も新リマスターで再発されまくりで、まだ聴いていない作品を聴くのが楽しみですね。

日々の音盤 2008/05 [6]

2008/05/25 - 2008/05/31

The Decemberists / The Crane Wife
Eels / Beautiful Freak
Farrah / Moustache
Steve Forbert / Jackrabbit Slim
Fountains Of Wayne / Utopia Parkway
David Grahame / Beatle School Graduate Class Of '70
James MacDonald / Elevator Music For Unrequited Lovers
David Mead / Mine And Yours
Of Montreal / Satanic Panic In The Attic
Old 97's / Drag It Up
Josh Rouse / Dressed Up Like Nebraska
They Might Be Giants / John Henry

Eelsのデビュー作の"Beautiful Freak"って、1996年のリリースだから、今から12年前の作品になるんですね。彼らを知ったのは1998年の2作目だから、このデビュー作を聴いたのは1998年か1999年だったように記憶しているけど、それから10年ぐらいがすでに経っているんですねぇ。早いなぁ。テーマ的にヘヴィな作品でもあり、そんなに頻繁には聴かないけど、かなり好きなアルバムです。改めて聴いても、完成度が高いと実感。

Old 97'sは新作が出たようですね。CDをほとんど買わない生活をしばらく続けてきたけど、7月ぐらいから買い始めようかと思うので、そのリストの上の方に載せなくてはならない存在です。前作に当たる"Drag It Up"はそんなに良いとは思っていなくて、聴く回数も少なかったけれど、聴き返してみると、ちょっと印象が良くなっていました。Rhett Millerのソロも含めて、Elektraレーベルからの4作品はどれも良かっただけに、その路線を期待していたせいか、音の実像を感じ取れていなかったのかも。新作にも期待しています。可能性はかなり低そうだけど、Old 97'sでの来日もして欲しいもんです。

今日は競馬の祭典、日本ダービー(東京優駿)が行われ、前走のNHKマイルCを制していたディープスカイが1番人気に応えて快勝しました。でも、個人的なハイライトはその後に行われた目黒記念で、メジロマックイーン産駒のホクトスルタンが初の重賞制覇を飾った事。

メジロマックイーンの死亡時に記事を書いた通り、メジロマックイーンは好きな馬だったのだけど、後を継ぐような仔が出ていなかったので、その候補が誕生した事が何とも喜ばしい。去年からひっそりと応援していましたが、徐々に力をつけて、まずは関門をクリアです。貴重な血統を次代へ繋げられるよう、更なる活躍を期待したい。風貌や走りっぷりも親父に似てきたように思うし。順調なら、次走は宝塚記念でしょうか。

阪神も際どい試合を何とか勝ったし、良い日曜日でした。秀太選手の打点は2004年以来ですね・・・

<6月3日追記>
ホクトスルタンは宝塚記念には出走せず、秋に備えて休養するようですね。実りの秋となるよう、しばらくはゆっくりと疲れを取って、充実した夏を過ごして欲しい。秋が待ち遠しいなぁ。