今日の音盤 2007/09/30

画像今日の音盤。

Gin Blossoms / Major Lodge Victory (2006)

Arizona州Tempeで結成されたバンドの4作目。再結成後の初のアルバムですね。これまでの主要なリリース作品は以下の通り。

① Dusted (1989)
② Up And Crumbling (1991)
③ New Miserable Experience (1992)
④ Congratulations I'm Sorry (1996)
⑤ As Long As It Matters (1996)
⑥ Outside Looking In: The Best Of The Gin Blossoms (1999)
⑦ New Miserable Experience [Deluxe Edition] (2002)
⑧ Major Lodge Victory (2006)

オリジナル・アルバムは①・③・④・⑧で、②はEP、⑤は日本向けの企画盤、⑥はベスト盤、⑦は③のデラックス・エディションですね。他にベスト盤がもう1枚ありますが、⑥の方が良いはず。①はインディ時代のアルバムで、2002年に再発されました。Doug Hopkinsが健在の頃の作品で、若さや青さの残る作風が妙にまぶしく感じられて、ファンなら聴いておきたいところ。傑作の③でブレイク、④も好調なところを見せたものの、その後に解散。数年前に再結成がアナウンスされ、しばらく待たされましたが、待望の新作で昨年ついに復活を果たしました。

彼らのやる音楽は私なりのロックのイメージにかなり近く、余分な装飾を施さずに、シンプルな音作りで良質のメロディを浮かび上がらせるような感じですよね。凝った音作りは作り手のセンスが問われるのか、リリース当初は普通に聴けても、何年か経つと劣化して耳に届く事が少なくありません。私が流行の音から距離を置くようになったのも、その辺りが影響してのものです。流行の音を求める人が多い中では、彼らのようなスタイルは目新しい要素に乏しくて、魅力がないように映ってしまうのかもしれないけど、音に内包された作り手の心に触れられるのは彼らのような音楽だと思うのです。

本作のプロデュースは、過去の作品も手掛けていたJohn HamptonがJesse Valenzuelaと共に担当。Jesseは曲の提供も多く、再結成後のバンドの中心という感じでしょうか。ただ、これまでの彼のイメージよりも洗練度が増していて、ルーツ的な色合いは薄れていますね。"Cajun Song"や"Memphis Time"のような曲が1曲ぐらい入っていて欲しかったと思ってしまいます。ソロや各々のプロジェクトなどを通して、メンバー個々の表現の幅が広がっていて、これまでになかったような曲もあり、健在な姿を見せつつも新鮮な印象を与えていますね。多くの曲での共作&演奏&ミックスで参加のDanny Wildeの貢献も見逃せない点で、作品のトーンに少なからず影響を与えているはず。

1曲目"Learning The Hard Way"は適度に軽快でメロディアスな曲で、やや洗練されたものの、彼ららしさが特に感じられますね。祝・復活です! 2曲目"Come On Hard"はメイン・ヴォーカリストのRobin Wilsonによる曲ですね。ベースとギターの対比がおもしろいし、ハードな展開からテンポを落とす所(2分30秒前後)とか、聴いていてワクワクしますね。ライヴ映えしそう。

3曲目"Someday Soon"は切ない雰囲気のバラード。表現力が増しているのを実感します。時が流れたんだな、と。4曲目"Heart Shaped Locket"はじっくりと刻んだリズムと心地良いメロディが融合し、絶え間なく押し寄せてくる感じ。コーラスもうまく絡んでいて、中毒性が高い。

5曲目"The End Of The World"はゆったりとして伸びやかなメロディが美しく、Robinのヴォーカルがとても印象的。この前後の何曲かは緩急が交互に来るような曲の配置になっていますね。6曲目"Long Time Gone"は前へ前へと突き進んで行く感覚がめちゃくちゃ気持ち良いんですよね。ライヴで聴きたい。7曲目"Super Girl"は良い感じで力の抜けた演奏とヴォーカルが淡々と曲を彩ります。その奥に込められた思いがあるんでしょうね。

8曲目"Let's Play Two"は小気味良く鳴るギターが気持ちを後押しして前へと進ませてくれる感じですね。何だかうまく表現できていませんが、楽しさに溢れた曲です。9曲目"Curious Thing"も引き続き、どこまでも爽快な曲で、幸福感に包まれますね。顔がふにゃってしまいます。

10曲目Jet Black Sunrise"はメンバーの中ではやや目立たない存在(?)のBill Leanによる曲で、これが心に柔らかく寄り添うようなメロディが非常に心地良いんですよね。名曲です。11曲目"Fool For The Taking"は軽快でポップなロック・チューン。8曲目からここまでの流れが本作で特に好きで、秋の青空に音が気持ち良く溶け込んで行くような感覚で響きます。そう言えば、リリースされたのが夏で、秋ぐらいから心にしっくりとなじむようになったんでしたっけね。私の中では、ジャケの青空は秋の空なのです。

12曲目"California Sun"。曲調はそうでもないけど、コーラスの付け方とかはThe Beach Boysからの影響がありそう。去りがたい思いを漂わせつつ幕を閉じる・・・っていう感じ?

リリースから1年余り。国内盤の出る気配もなく、来日も残念ながら見えて来ません。そんなに日本では必要のない音なのでしょうか。小さいレーベルからのリリースで、大したプロモーションもなく、かつての彼らのファンでも新作のリリースに気づいていない人もいそうな感じでもあり、その辺りの影響もあるんでしょうね。

NMEやCISを中古で見かける事はとても多く、あの頃に注目を集めたのは間違いのない事実。手放した人の気持ちは理解できませんが、あのアルバムの中に何らかの光を感じたのなら、このアルバムに戻って来てみて欲しい。あの頃のままではないし、あの頃の姿をそのまま求めるのも違うと思う。でも、以前と同様に、作り手の表情や気持ちが復帰作からは伝わってくるはず。変化はしても、ぶれていない。何らかのシーンやムーヴメントの一端としての音ではなく、Gin Blossomsの音を感じられるアルバムだと思う。それを必要としている人がまだまだどこかにいるはず・・・なんだけどなぁ。

来日、まだまだ期待していますよ。きっと盛り上がるはず。

日々の音盤 2007/09 ⑤

2007/09/21 - 2007/09/25

Neal Casal / Rain, Wind And Speed
Neal Casal / The Sun Rises Here
Marshall Crenshaw / Downtown
Dixie Chicks / Fly
Jason Falkner / I'm OK... You're OK
Fountains Of Wayne / Traffic And Weather
Jackie Greene / Sweet Somewhere Bound
Old 97's / Fight Songs
Blair Packham / Everything That's Good
Snow Patrol / Final Straw
Rusty Squeezebox / Isotopes
The Webstirs / Rocket To The Moon

Rusty Squeezeboxって、あまり話題になりませんよね。3枚のアルバムを出して解散したBaby Lemonadeのメンバーだった人です。上記の"Isotopes"は2000年リリースのソロ・デビュー作で、WondermintsのNick Waluskoとの共同プロデュースです。

アコースティックな響きを基調に、そこに電子音が絡む感じですね。曲調もフォーク風からポップなものやアダルトな雰囲気のものまで、なかなかに多彩。そのどれもが本当に良く書けています。リリース当初からコンスタントに聴き続けているけど、魅力が薄れるような事もありません。極上のポップ・アルバム。超オススメ。

本日の23:00からNHK-FMの番組『ライブビート』で、Belle And Sebastianのライヴの模様が放送されますね。

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Mary Lou Lord / Lights Are Changing 《2007/11/01-リンク削除済》

Jason Falkner Japan Tour

少し報告が遅れましたが、22日の京都でのJason Falknerのライヴに行って来ましたよ。残念ながら、翌日のフェスは不参加です。ライヴ・ツアー中でもあり、ここでは簡単に。できれば、感想を改めて書きたいと思います(無理なら、セット・リストだけでも)。

当日は前座が3つもあり、ライヴの雰囲気を堪能しました。この中では、Coloramaが特に良かった。Wales出身なのかな。Ben Kwellerを思わせる声で、曲も良かった。今後もチェックしておきたい。

んで、Jasonです。いやぁ~、これが最高に素晴らしかった。終始笑顔のJasonを見ているだけで、こちらも嬉しくなっちゃいました。選曲は新作からの曲が中心で、ライヴ向きだと思っていた新作の真価を見せてくれた気がします。旧譜の曲も特に聴きたかったものをやってくれたし、大満足。サプライズもあったしね。

ここ数年はどれぐらいライヴ活動をしていたのか知らないのだけど、実にステージ慣れしているなと思わせるステージでしたね。想像以上でした。そして、若かった。ジャケの写真はちょっと年を取ったかなと思わせたけど、実物は昔と変わっていなかった。スターの持つオーラでしょうか。この場合の『スター』は人気云々という事より、確かな才能を持っているかどうかっていう、本質の所の話です。

再来日が今から待ち遠しいですね。最後に、Jasonに感謝です。ありがとう・・・

日々の音盤 2007/09 ④

2007/09/16 - 2007/09/20

Neal Casal / Basement Dreams
Robert Crenshaw / Victory Songs
Jason Falkner / I'm OK... You're OK
Jackie Greene / Sweet Somewhere Bound
Barbara Keith / S.T. [2nd]
Lindisfarne / Fog On The Tyne
Ian Love / S.T.
Old 97's / Too Far To Care
The River Bends / ...And Flows Into The Sea
Sherwood / A Different Light
Sugarbomb / Bully
Trashcan Sinatras / Weightlifting

Jackie Greeneは昨年聴いた2002年のアルバム"Gone Wanderin'"が想像以上に素晴らしい内容で、今年の初めに書いたベストでも上位にランクさせていました。このアルバム、以前にデビュー作と書いてしまった記憶があるけど、2作目ですね。"Rusty Nails"というアルバムが2003年に出ていて、これがデビュー前の音源集なのかと思っていたら、2001年にリリースされたものを2003年に再発していただけでした。訂正しときます。

ここからが本題で、Jackie Greeneの3作目"Sweet Somewhere Bound"です。2004年にDigレーベルからリリース後、2005年にVerve Forecastレーベルから再発。"Gone Wanderin'"では色々なタイプの曲をやっていた印象があるけど、ここでは一般に思い描くシンガー・ソングライター的なイメージに接近しているように感じました。存在感のある声は相変わらず魅力的だし、曲も良く書けていますね。全作品をコンプリートしなくては。少し前にDigレーベル時代の音源を集めたコンピ盤が出ているようで、初めて聴く人には便利なアルバムかも。

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Howie Beck / Maybe I Belong 《2007/11/01-リンク削除済》

日々の音盤 2007/09 ③

2007/09/11 - 2007/09/15

Neal Casal / Return In Kind
Neal Casal / No Wish To Reminisce
Crowded House / Temple Of Low Men
Gin Blossoms / Major Lodge Victory
The Honeydogs / Amygdala
Roger Joseph Manning Jr. / Solid State Warrior
Old 97's / Hitchhike To Rhome
Old 97's / Wreck Your Life
Rex Daisy / Guys And Dolls
The Rocket Summer / The Early Years EP
Starlet / From The One You Left Behind
Yellow Second / Still Small

Old 97'sと言えば、メジャー・レーベルに移籍してからの作品の認知度が高くて、それまでにリリースされた上記の2作はあまり話題になりませんね。確かに、Elektraレーベルからの3作はそれぞれに良い点のあるアルバムで、私もお気に入り。

"Hitchhike To Rhome"は1994年リリースのデビュー作。田舎のカントリー・ロック・バンドという感じで、垢抜けなさがあるけれど、すでに人懐っこいというか憎めない雰囲気を漂わせていますね。ルーツ志向は顕著ではあるものの、あまり根深い訳ではなく、後のポップな作風への萌芽が感じられるような気がします(そう思って聴いてしまうせいかも?)。3作目"Too far To Care"で再演される"4 Leaf Clover"を収録。裏ジャケのRhett Millerを見ていると、その後のソロ・アルバムでの顔面どアップのジャケに至ると想像できた人はいないだろうなと思ってしまいます。

"Wreck Your Life"が1995年リリースの2作目。これはBloodshotレーベルからのリリースで、当時はルーツ・ロック系の新進レーベルとして注目を集め始めていた頃でしょうか。音の方はやや暗いトーンのせいか、親しみやすさという点では前作よりも落ちるかな。3作目以降が好きで、遡って聴いてみようというのであれば、デビュー作を先に聴く方が良いかも。デビュー作に収録の"Doreen"を再演、3作目で再演される"Big Brown Eyes"を収録。

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Pete Yorn / Life On A Chain 《2007/10/16-リンク削除済》

日々の音盤 2007/09 ②

2007/09/06 - 2007/09/10

Billy Bragg & Wilco / Mermaid Avenue
Robert Crenshaw / Full Length Stereo Recordings
Jason Falkner / I'm OK... You're OK
Gary Jules / Greetings From The Side
Lindisfarne / Fog On The Tyne
R.E.M. / Reckoning
Snow Patrol / Eyes Open
Sufjan Stevens / Michigan: Greetings From The Great Lake State
The Sugarplastic / Radio Jejune
The Supers / Spklanng!
Swag / Catch-All
The Waxwings / Shadows Of The Waxwings

Sufjan StevensはUSのシンガー・ソングライターで、意欲的なリリースを続けて注目を集めていますね。私が存在を知ったのは、2004年リリースの白鳥ジャケのアルバム"Seven Swans"が話題になっていた頃でした。でも、アルバムの入手には至らなかったんですが。その後はUSの州をテーマにしたアルバムをリリースしていて気になっていたものの、きっかけがなくて・・・という感じでしたが、昨年になって聴いたDenison Witmerの"Are You A Dreamer?"で印象的なプレイを聴かせてくれていたので、これは聴かねばと思うように。

んで、時間はかかったけど、数ヶ月前に入手です。音自体は想像していたのとは遠からずという印象で、Denison Witmerに通じるようなシンガー・ソングライター的な曲を始めとして、色々な要素が入り混じる感じでしょうか。66分もある大作でもあり、作品のコンセプトや1曲ごとの良さを味わうには、もう少し聴き込みが必要ですが、高評価が頷けるだけのポテンシャルを持っている人ですね。

The SupersはCanadaのTorontoのバンドで、"Spklanng!"は2001年にリリースのデビュー作でしょうか。ギターリストのTim BovacontiはRon Sexsmithのバック・バンドのギターリストでもあり、Ronの来日の際に彼のギター・プレイを間近で堪能しております。このバンド自体はポップな楽曲が持ち味で、Ronとの絡みで語るような感じではありませんが。パワー・ポップやギター・ポップが好きな人なら、きっと気に入るであろう作品でしょう。良いですよ。

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David Mead / Comfort 《2007/10/16-リンク削除済》

新PC

新PCを購入して1週間あまり、少しずつ慣れつつあるけど、普通に使えるようになるには少し時間を要しそう。慣れていないのを割り引いても、VistaよりもXPの方が使いやすいかなぁ。

プラス・ポイントは・・・

・ デスク・トップ画面をワン・クリックで表示できる
・ ブラウザ(IE)内の複数のタブによる切り替え表示が可能

・・・ぐらいですかね、今のとこ。新しいIEがXPでも動くのかどうかは知らないけれど。

旧PCに比べると、マシンのスペックはかなり上がっているはずだけど、Vistaが重いせいか、使用時の快適性はダウンしているかな。高級機だと大丈夫なんだろうけど、スタンダード・クラスのノートだと、ちょっと厳しいもんがありそう。Vistaへの乗り換えを検討するなら、もう少し先の方が良いでしょうね。ソフトの対応もまだ不十分だし。タイミングの悪い時に故障してくれたもんです・・・

ディスプレイのスペックも上がったせいか、画面の見え方も変化。制作中のHPも少し印象が異なって見えてしまいます。ブラウザの設定に依存するように作っているので、それは分かっていた事なんですが。デザインを変更するほどではないけれど、微調整は必要かも。

何だか目に見えない疲れがまとわりついているようで、何を書いているのか分からなくもあり、今夜はこれにて。

日々の音盤 2007/09 ①

2007/09/01 - 2007/09/05

Neal Casal / Fade Away Diamond Time
Neal Casal / Field Recordings
Dillon Fence / Outside In
L.E.O. / Alpacas Orgling
Jesse Malin / Glitter In The Gutter
R.E.M. / Murmur
The Rocket Summer / Hello, Good Friends
The Semantics / Powerbill
Semisonic / Great Divide
Semisonic / All About Chemistry
Sexsmith & Kerr / Destination Unknown
Scott Thomas / Shine Like You

Dillon FenceはNorth Carolina州のバンドで、"Outside In"は93年リリースの2作目かな。複雑な折り紙ジャケが以前から気になっていました。入手してから何ヶ月か放置していたのを取り出して聴いています。同じ93年のThe Connellsの傑作"Ring"を手がけたLou Giordanoがプロデューサーで、共通するような部分もありつつ、そうじゃないとこも。まだ聴き込み不足なので、現段階での印象はそんな感じ。そう言えば、The ConnellsもNorth Carolina州出身でしたね。

L.E.O.はBleuを中心としたバンドあるいはプロジェクトで、"Alpacas Orgling"は昨年リリースのアルバム。E.L.O.へのオマージュ作品ですね。好意的なレヴューをいくつか目にしていましたが、個人的には微妙な作品のように感じられました。こちらも数か月前に入手していて、その時に2度ほど聴いてみて、何となく違和感を感じたので寝かせていました。その時よりは印象は良くなったけど、高い評価はしづらいかな。Bleuのソロの方がE.L.O.のエッセンスがちりばめられていたような気がするなぁ・・・

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Ron Sexsmith / Strawberry Blonde 《2007/10/06-リンク削除済》

日々の音盤 2007/08 ⑥

2007/08/26 - 2007/08/31

Aaron Booth / Tune Up
Mark Olson / The Salvation Blues
Ooberman / The Magic Treehouse
Ooberman / Carried Away
Owsley / S.T.
Owsley / The Hard Way
Matthew Sweet / Time Capsule: The Best Of Matthew Sweet 1990-2000
Matthew Sweet / To Understand: The Early Recordings Of Matthew Sweet
Lucinda Williams / S.T.
Lucinda Williams / Sweet Old World
Lucinda Williams / Live @ The Fillmore
Pete Yorn / Live From New Jersey

新しいPCを購入しました。セットアップが何とか一段落して、この記事も新PCから。疲れたので、今夜はこれにて。

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John Denver & Johnny Cash / Take Me Home, Country Roads 《2007/10/06-リンク削除済》