今日の音盤 2007/08/31

画像今日の音盤。

Ooberman / The Magic Treehouse (1999)

UKのバンドのデビュー作。このバンドのバックグラウンドは特に知らなくて、PCの故障でネットで調べられる時間もほとんどないので、今回は省略です。このデビュー作のリリース以来、これまでにアルバムのリリースは4作で、以下の通り。

① The Magic Treehouse (1999)
② Running Girl (2001)
③ Hey Petrunko (2003)
④ Carried Away (2006)

②はミニ・アルバムで、アルバムの枚数にはカウントされていないようで、③が2作目、④が3作目となっています。

Travisの作品で知られるIndependienteレーベルからリリースのデビュー作は、シングルの小ヒットなどもあって、それなりに注目を集めていたはずですが、あっさりとレーベルから切られてしまい、その後は自らのレーベルらしきとこからのリリースが続いています。日本では、ギター・ポップ界隈で一部ではあるけれど人気を集めていたように記憶しています。まあ、今と比べると、当時は具体的な実感が掴みにくかったので、憶測込みになりますが。

バンドはDanny Popplewellが中心となっているようで、アルバムによって異なりますが、ヴォーカルといくつかの楽器に加えて、プロデュースも担当していますね。キーボード奏者のSophia Churneyがハーモニーまたはメイン・ヴォーカルを聞かせていて、男女ヴォーカルの絡み具合がこのバンドの大きな特徴になっています。東欧風のメロディが所々で顔を覗かせていて、そこも聴き所でしょうか。

音の方はきっちりと作り込まれているような印象で、曲によってはストリングスが加わったりしているし、なかなかに多彩。また、曲調も予想がつかないような感じもあり、どんな音楽の影響を受けているのかとか、似ているバンドやアーティストも特に思い浮かびませんね。強いて言えば、10ccぐらいが雰囲気が近いかな。クラシック音楽の影響を微妙に受けているかも。

このデビュー作はStephen Streetと上記のDanny Popplewellの共同プロデュースで(ブックレットは特殊な表記になっていますが)、メリハリの効いた音作りは見事だし、それでいて全体ではまとまりも感じさせているのはバンドの力量でしょうか。大まかに言って、アルバムの前半はポップな曲が中心で、後半はマジカルな展開の曲が多めになっています。個々の曲の良さだけでなく、作品全体の完成度も高く、とても素晴らしい出来だと思います。

1曲目"Million Suns"はミドル・テンポのポップ・チューンで、親しみやすい感じですね。まずまず。2曲目"Blossoms Falling"は彼らの曲の中では最もヒットしたようで、それも納得のキラー・チューン。心弾むようなメロディは歌わずにはいられないぐらいキャッチィで、最高ですね。名曲。3曲目"Sur La Plage"も勢いのあるポップ・チューンで、ちょっと変わっているけど、妙に良い。所々で入るフランス語のフレーズも効果的な響き。タイトルは英訳すると、"On The Beach"のようで。

4曲目"Roro Blue"は一転しての静かな曲で、しっとりと聴かせる小品。こんなのも良い。5曲目"Tears From A Willow"は曲中で色々な表情を見せ、ちょっとコメントしにくいですね。6曲目"Bees"はライヴだと盛り上がる事必至のバースト・チューン。2分弱を一気に駆け抜けます。7曲目"Sugar Bum"はちょっと変わった曲で、これも言葉では表現しづらいな。

8曲目"Roll Me In Cotton"で一転して静かな雰囲気に。ピアノによる弾き語りに、ストリングスなどがしっとりと寄り添います。美しくて、どこか懐かしい。名曲です。9曲目"Physics Disco"もほんわかした雰囲気で、温かいメロディが印象に残ります。10曲目"The Magic Treehouse"はインストゥルメンタルで、不思議な旋律が頭の中を舞います。異世界を覗き込むような感覚かな。

11曲目"Amazing In Bed"は親しみやすいポップ・メロディの曲で、何だか楽しい。小さな幸せ。12曲目"My Baby's Too Tall & Thin"では、Sophiaの心安らぐような歌声を堪能。短い曲だけど。

13曲目"Shorley Wall"。8月の終わりを選んで本作を紹介したのは、この曲と裏ジャケのイラストから感じられる雰囲気のせい。夏の終わりの夕暮れの浜辺に寄せては返す波のように、どこか寂しげな空気が漂います。14曲目"Silver Planet"で再びポップさが炸裂し、一気に盛り上がったかと思うと、曲調は変化して行き、様々な表情を見せます。これは実際に聴いてみるのが一番でしょう。本編終了後に隠しトラックがあり。

記憶はあいまいなんですが、このデビュー作は日本盤のリリースがなかったはず。他は出ていたような。輸入盤もすでに廃盤でしょうけど、中古でもたまに見かけるし、ポップなものが好きで未聴の人には是非とも聴いてみて欲しいとこです。90年代の最後にひっそりと放たれた仕掛け花火。時代の徒花として忘れてしまうには惜しい傑作ポップ・アルバム。

この後の3枚は、デビュー作のような弾けるポップさは減退していて、出来自体も少し落ちるものの、それぞれに良い内容で、聴くに値する作品だと思う。3作の中では、昨年リリースの最新作がバランス的にも良い感じで、これがベストでしょうか。他の2作に収録の"Running Girl"という曲があって、パルナスのCM曲を思い出させなくもないメロディが脳髄を心地良く刺激してくれます。ちなみに、バンド名は『ウーバーマン』と発音するようです。

日々の音盤 2007/08 ⑤

2007/08/21 - 2007/08/25

The Connells / Weird Food & Devastation
Ed Harcourt / Maplewood
Joe & Bing / Daybreak
Beaver Nelson / The Last Hurrah
Ooberman / Running Girl
Ooberman / Hey Petrunko
The Orange Humble Band / Assorted Creams
Our Lady Peace / Gravity
Son Volt / Straightaways
Splitsville / The Complete Pet Soul
Matthew Sweet / Girlfriend
Teenage Fanclub / A Catholic Education

The Connellsの"Weird Food & Devastation"は1996年リリースの6作目。1993年の傑作"Ring"と1998年の佳作"Still Life"を結ぶアルバムですね。入手したまま放置しちゃっていたのを発掘。前後の作品に比べると、質感が重くてダークな印象を受けますね。聴き込めば、その辺りが良い感じで響くようになるのかも知れないけど、今の所は良くも悪くもなしという評価。

忘れかけた頃に取り出して聴いているJoe & Bing。ネット接続が限定的な状況なので、詳しいとこまで調べていられないので書きませんが、これは1971年リリースのアルバムで、数年前にCDで再発された物。ポップな味付けの効いたフォーク・デュオという感じで、割りと色々なスタイルの曲をやっているものの、不思議と統一感もあり、なかなかの逸品。オリジナル・リリース時はBest Of Friends名義だったのかな。Stephen Stillsの"Love The One You're With"のカヴァーを収録。

以前から気になっていたCanadaのバンド、Our Lady Peace。変なデザインのジャケが多い中、これはまともな感じですね。実際に聴いてみると、やや大味なロックで、ルーツ風味は特になし。多分、もうちょっと繊細な部分も持っているバンドなんじゃないかと思うけど、パワー重視のサウンドの中に埋没してしまっているような気がしてしまう。プロデューサーのBob Rockって、あんまり良いイメージがないなぁ。

Beaver Nelsonが2度目の来日中ですね。今日が最終日でしょうか。残念ながら、都合がつかずに今回は見られず。私は最初の2作だけ持っていて、近作は気になりつつも未チェックのまま。今年リリースの6作目は久々に顔面ジャケなので、財布のひもを緩めても良さそうになれば、入手してみたいところ。ちなみに、上記の"The Last Hurrah"はデビュー作で、手持ちの2作の中ではこちらの方が好き。このアルバム・タイトルから命名のファンジンおよびウェブ・サイトもあるので、初耳の人はチェックしてみて下さい。

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Neal Casal / Fell On Hard Times 《2007/10/06-リンク削除済》

日々の音盤 2007/08 ④

2007/08/16 - 2007/08/20

Eric Ambel & Roscoe's Gang / Loud & Lonesome
The Autumn Defense / S.T.
Dixie Chicks / Fly
Pete Droge / Spacey And Shakin
Jason Falkner / I'm OK... You're OK
Ian Love / S.T.
Old 97's / Wreck Your Life
Scaffold / Thank U Very Much: The Very Best Of Scaffold
Judee Sill / S.T.
Matthew Sweet / In Reverse
Teenage Fanclub / Man-Made
Lucinda Williams / Essence

結局、PCを買い替える事にしました。この文章もPCを借りてアップしています。CDの購入も必要最低限まで抑えないとダメですね・・・

Dixie Chicksの"Fly"は"Wide Open Spaces"に続くアルバムで、新生Chicksとしての2作目になりますね。数度だけ聴いた感じでは、前作よりもこちらの方が好印象。前作の成功が良い方向に作用しているんじゃないでしょうか。曲の出来も良いんだけど、Natalie Mainesのヴォーカルがナチュラルさを増しているのが最も大きなポイントでしょうか。昨年の"Taking The Long Way"に通じる雰囲気が感じられるようになっているかな。ブックレットの写真では、3人ともあり得ないような顔をしていて、特異なセンスをすでに発揮しているな、と。

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Rufus Wainwright / Cigarettes And Chocolate Milk 《2007/10/06-リンク削除済》

日々の音盤 2007/08 ③

2007/08/11 - 2007/08/15

America / Here & Now
Casey Black / Vacations
Peter Bruntnell / Ends Of The Earth
Ooberman / Carried Away
Carey Ott / Lucid Dream
Sherwood / Sing, But Keep Going
Matthew Sweet / Earth
Matthew Sweet / Blue Sky On Mars
Travis / The Boy With No Name
Rufus Wainwright / S.T.
Gay And Terry Woods / Tender Hooks
Pete Yorn / Musicforthemorningafter

1週間ほど前からPCに問題発生で、なかなかに厳しい状況です。何とか使用可能だけど、かなり使いづらく、ストレスが溜まります。ネットも最小限に。そろそろ買い替えを検討した方がいいのかなぁ・・・

やや間隔を置いて聴いたTravisの新作"The Boy With No Name"。良さそうではあるものの、どこか馴染めない部分を感じていたのだけれど、それも解消してきて、良い感じで響くようになりました。前回のキャンセルの件もあり、フェスではなく、単独ライヴでの来日を果たして欲しかったもんです。何だかんだで、未だにライヴを見られぬままですね・・・

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Denison Witmer / California Brown And Blue 《2007/10/06-リンク削除済》

日々の音盤 2007/08 ②

2007/08/06 - 2007/08/10

Dixie Chicks / Wide Open Spaces
Pete Droge & The Sinners / Find A Door
Steve Earle / Transcendental Blues
Matthews Southern Comfort / S.T./Second Spring
Paul & Linda McCartney / Ram
Beaver Nelson / Little Brother
Carey Ott / Lucid Dream
Pernice Brothers / Yours, Mine & Ours
Phantom Planet / Phantom Planet Is Missing
Kim Richey / Chinese Boxes
Lucinda Williams / Ramblin'
Lucinda Williams / Happy Woman Blues

Dixie Chicksの"Wide Open Spaces"は1998年リリースの4作目。Natalie Mainesが加わり、現在のラインナップになって初の作品であり、メジャー・デビュー作。ケースに貼付のシールによると、1100万枚以上を売り上げているとか。昨年の"Taking The Long Way"が本当に素晴らしいアルバムだったので、過去の作品も聴いてみないとと思っていましたが、やっとの事で聴いています。

"Taking The Long Way"はロック寄りにシフトしているとの事でしたが、この"Wide Open Spaces"はカントリーの要素は思っていたほど強くないかな。まあ、カントリーに対するイメージは人それぞれでしょうし、私自身はカントリーが何なのか、周辺の音楽を聴くに連れて分からなくなってきているんですけどね。まずまず良さそうな印象。Maria McKeeのソロ・デビュー作の収録曲のカヴァーがあり(ライヴ盤にも収録されていました)。

Carey Ottはgbyさんやsundayさんのとこでも話題にされていましたね。雑誌の『ストレンジ・デイズ』でレヴューされていたのが知ったきっかけで、入手までに時間が随分と経ってしまいました。レヴューの内容もほとんど覚えていないし。実際に聴いてみると、Ron Sexsmith辺りに通じるようなシンガーソングライター作品という印象。曲も良く書けているし、聴き込めばさらに好きになりそう。

今日と明日はサ○ソニですか。暑そうだなぁ・・・

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Tim Easton / Carry Me 《2007/09/11-リンク削除済》

日々の音盤 2007/08 ①

2007/08/01 - 2007/08/05

Aaron Booth / Tune Up
Pete Droge / Necktie Second
Fountains Of Wayne / Traffic And Weather
Future Clouds & Radar / S.T.
Paul McCartney / Memory Almost Full
Old 97's / Hitchhike To Rhome
Ooberman / The Magic Treehouse
Kim Richey / Chinese Boxes
Matthew Sweet / 100% Fun
Brian Wilson / Smile
The Yayhoos / Put The Hammer Down
Pete Yorn / Day I Forgot

Kim Richeyの久々の新作となる"Chinese Boxes"。5作目ですね。Giles Martinをプロデューサーに迎えて、Londonでの録音になっています。Giles Martinは、The Beatles作品のプロデューサーとして有名なGeorge Martinの息子で、2006年のThe Beatlesの2006年の変則アルバム"Love"で広く知られるようになりましたね。私は"Love"を聴いていないので、どんな資質を持っているのかは分かっていませんが。

この"Chinese Boxes"はこれまでの彼女の作品の中では最も軽妙な仕上がりという印象ですね。ルーツ風味もあまりなく、ナチュラルな響きのシンガー・ソングライター作品という感じかな。10曲で約33分半とコンパクトにまとめられていて、気がつけば聴き終わっています。ファンじゃない人をすっと惹きつけるような強度はないかも知れないけれど、何気なく聴く回数が増えてしまいそうなアルバムでしょうか。

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Will Kimbrough / Less Polite 《2007/09/06-リンク削除済》

日々の音盤 2007/07 ⑥

2007/07/26 - 2007/07/31

Golden Smog / Another Fine Day
Guster / Keep It Together
Mark Johnson / 12 In A Room
Mark Johnson / Last Night On The Roller Coaster
The Kinks / Face To Face
Jesse Malin / Glitter In The Gutter
Maritime / Glass Floor
Paul McCartney / Memory Almost Full
Jules Shear / Healing Bones
Jules Shear / Sayin' Hello To The Folks
The Upper Room / Other People's Problems
Kyle Vincent / Don't You Know

Paul McCartneyの約2年ぶりの新作"Memory Almost Full"を初聴き。前作"Chaos And Creation In The Backyard"は最初のうちは地味な印象だったのだけど、聴き込むうちに印象が良くなり、年間ベストの上位に入るぐらいに気に入った傑作でした。シンガー・ソングライター的な手作り感のあった前作に比べて、ロック寄りにシフトした印象。前作の質感を引き継いだような部分もありますね。充実感が伝わってきて、なかなか良さそう。

秋に3作目のリリースが控えるMaritimeのデビュー作を久々に聴いたけど、やっぱり良いわぁ。思わず目頭が熱くなってしまいました。名盤ですね。

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Gorky's Zygotic Mynci / Spanish Dance Troupe 《2007/09/06-リンク削除済》