今日の音盤 2007/05/30

画像今日の音盤。

Ian McNabb / Head Like A Rock (1994)

80年代初めから90年代初めにかけて活動していたLiverpoolのバンド、The Icicle Worksの中心人物だったIan McNabbのソロ2作目です。バカっぽいジャケですが、これは90年代のロック・アルバムでも最高の部類に入るんじゃないかと思います。まあ、ロックに何を求めるかにもよるんでしょうが。

彼のアルバムを最初に聴いたのは96年リリースの3作目"Merseybeast"で、これが本当に素晴らしかった(アナログ盤も買ってしまった)ので、遡って他のアルバムも手にしたのですが、いずれも私好みのロックが詰まった作品で、すぐにファンになってしまいました。基本的には70年代のロックをストレートに受け継いでいる印象で、その辺りを懐古的と受け取られているのか、一般レベルでの認知度はそれほど高くはないですね。

70年代への志向が共演メンバーにも表れていて、このアルバムではCrazy HorseのRalph MolinaとBilly Talbotが参加、重心の低い疾走感とでも言えそうなサウンドを披露しています。この2人は3作目のボーナス・ディスクに収録のライヴ音源でも参加しており、息の合ったプレイを聴く事ができます。Crazy Horseのリズム隊との共演から推測できる通り、ロック寄りの時のNeil Youngを思わせる部分が少なくなく、間違いなく影響を受けているだろうし、好きなはず・・・って、ブックレットの写真のTシャツを見れば分かり過ぎるぐらい分かるけど。

他には、Greg LeiszやJames "Hutch" Hutchinsonなども参加しており、それぞれに持ち味を発揮していますね。Greg Leiszの参加作品にハズレなしの法則(?)通り、彼のプレイに応える充実曲揃い。前述のCrazy Horseの2人が参加しているのは4曲で(1・2・3・10曲目)、その4曲とそれ以外でメンバーの構成が異なっており、印象としては2つのセッションを集めたような感じかな。その4曲はロック色が濃く、他はヴァラエティに富んだ内容になっていますね。細かい表記はありませんが、Ian McNabb本人は複数の楽器をこなしています。

The Icicle Worksはデビュー作とベスト盤を持っているだけで詳しくないので、その辺は今回のレビューでは簡単な記述のみで。80年代的な音作りになっているのは仕方のない部分と言え、作品内に感じられるセンスは後のソロ作品に確実に通じる部分が感じられますね。ちなみに、デビュー作はデラックス・エディションで再発され、それを今年になって入手したところなので、まだまだ聴き込み不足ですね。

1曲目"Fire Inside My Soul"は約8分半の大作。小細工なしの直球ロックで、最初から最後まで押し切ります。最高としか言いようがない。2曲目"You Must Be Prepared To Dream"もど真ん中のロック・チューン。7分もあるけど、あっという間。他の曲もそうだけど、前向きの視点の歌詞にも惹かれますね。これも最高だ。3曲目"Child Inside A Father"は彼の人生観が歌われた曲でしょうか。あるいは、もっと大きな視点なのかな。重厚な演奏と何とも言えない調和を見せています。

4曲目"Still Got The Fever"は静かに、そして熱く語りかけるような感じ。じっくりと聴かせてくれます。アップ・テンポの曲に耳を奪われがちだけど、このアルバムはスロウ・チューンの出来の良さも負けていません。5曲目"Potency"はミディアム・スロウの曲で、サビに向かってじわじわと盛り上がっていく感じが心地良いですね。2004年リリースのベスト盤のタイトルにもなっており、Ian本人もお気に入りなのかな。

6曲目"Go Into The Light"はゴスペル風のコーラスが何とも印象的で、リズミカルかつメロディアスな楽しい曲ですね。やや異色の存在に思えるけど、うまく仕上げています。7曲目"As A Life Goes By"は一転してルースなフォーク・チューン。ドブロの奏でるルーラルな響きが何とも言えませんね。8曲目"Sad Strange Solitary Catholic Mystic"は不思議な雰囲気の曲です。聴き入るのみ。

9曲目"This Time Is Forever"は超名曲ですよ。やわらかくも美しいメロディがピアノやアコースティック・ギターによって何ともナチュラルに奏でられ、Ianのヴォーカルが抑え気味のトーンでしっとりと歌い上げます。そして、極めつけがGreg Leiszのペダル・スティール。天にも昇りそうな響きで、もう最高。後半のマンドリンも効果的。曲良し、歌良し、演奏良しで、全てが最高。10曲目"May You Always"に至る前に繋ぎの演奏が2分ぐらいあり、最終曲へ。最後を飾るのに相応しく、雄大なスケール感があり、頭の中でアルバム全体がリフレインしつつ、幕を閉じます。

全10曲で67分20秒。大作ですね。その長さ以上に聴き応えがあるように私は感じます。ある意味、時代と逆行するような部分もあるのかも知れないけれど、この音をじっくりと聴いていると、時代を意識した音作りをする事が欠かせない要素だとは思えないのです。自らの内にある音を率直に表現しようとする姿勢こそ、最も大切な事だと思うのです。まあ、何はともあれ、この力強くも包み込むような優しさに溢れたアルバムに出会えた事を改めて感謝したいですね。名盤。

この作品の次作に当たる96年の"Merseybeast"も甲乙つけがたい傑作で、そちらもオススメ。その後も順調にリリースを続けており、この2作が個人的にはピークと言える出来だと思うけど、近作も充実した内容になっています。ライヴも見てみたいけど、前回の来日の際に金銭面でのトラブルがあったらしく、再来日の可能性は高くなさそう。屋外ライヴとか、絶対に最高に盛り上がると思うんだけどなぁ。バンド・セットあるいはアコースティック・セット、どっちも良さそう。

新作いっぱい

最近はblogの更新頻度が落ちてしまっています。音楽は変わらず聴いていますが、ちょっと手が回らない感じです。そんな中、リリース情報を頑張って集めたので、blogのトップ画面の右側の欄に記入しておきました。

色々とあり過ぎて訳が分かりませんが、個人的に注目しているのがKim Richey。これまでにオリジナル・アルバム4枚とベスト盤1枚をリリースしているSSWですね。カントリーに区分される事が多いようだけど、ポップさを持ったルーツ・ロックっていう感じですね。ルーツ色はそんなに濃くなく、ポップなものが好きな人にも好まれるような魅力があるように思う。アルバムによって割りと異なりますが。

彼女のアルバムは2002年の"Rise"を最後に途絶えていて(ベスト盤が2004年に出ましたが)、活動状況もあまり伝わって来ないような感じだったので少し心配していました。レーベルはLost Highwayからフォーク系の老舗レーベルのVanguardに移籍していますね(なお、Matt Nathansonも同じくVanguardレーベルより8月14日に新作をリリース予定)。楽しみに待ちたいところ。ちなみに、彼女の作品でオススメを1枚と挙げるとすると、97年の2作目"Bitter Sweet"ですね。

さて、何度か伝えているJustin Currieの新作ですが、10月9日にリリースの照準を合わせているらしく、9月に前倒しになる可能性もあるようです。秋の注目作品として覚えておきたいですね。

色々とリリースされるけど、入手できるのは一部のみ。どれにするか悩みどころだし、購入リストも膨らみっぱなしで、入手も遅れそう。今年の初めに記事にしたThe Autumn DefenseやRichard X. Heymanも本日ようやく到着。Future Clouds & Radarも。別便も含めて他にも少々。聴く時間の振り分けも大変・・・って、何だか変な悩みですねぇ。

日々の音盤 2007/05 ⑤

2007/05/21 - 2007/05/25

Jason Falkner / I'm OK... You're OK
Gas Giants / From Beyond The Back Burner
Gigolo Aunts / Pacific Ocean Blues
Gin Blossoms / Congratulations I'm Sorry
Honeydogs / Here's Luck
Jellyfish / Spilt Milk
Jonny Kaplan & The Lazy Stars / Ride Free
Roger Joseph Manning Jr. / Solid State Warrior
Ron Sexsmith / Time Being
Vinyl Kings / Time Machine
Denison Witmer / Are You A Dreamer?
スピッツ / スーベニア

Vinyl Kingsの2002年にリリースのデビュー作"A Little Trip"はCD Babyで初めて買い物をした際に購入した中の1枚。一緒に購入した他のアルバムは探していたものばかりでしたが、Vinyl KingsだけはCD Baby内を漂っている時に見つけたのでした。何が良かったのかと言えば、試聴してみて曲がとても親しみやすかったのです。まあ、The Beatlesに影響を受けまくりの音で、新しさとは無縁と言えそうな音なんですが。

2005年に2作目が出ていたものの、随分と入手するのが遅れました。ジャケを見ると、The Beatles度数がさらにアップしたような印象を受けますが、実際の音はそうじゃありませんね。全体的には、The Beach Boysっぽい雰囲気が増していて、曲によってはMarvin Gayeをそのままやんっていう感じで聴かせてくれます。相変わらずの確信犯ぶりですが、メンバーはベテランさんなので、まあ、これはこれで良いかなと思えてしまいます。60年代から70年代初めの頃へと連れて行ってくれるような作品・・・というのがアルバム・タイトルに込められた思いでしょうか。

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Peter Wolf / Come As You Are 《2007/06/26-リンク削除済》

今日の収穫 2007/05/24

画像昨日の収穫・・・CD。

① Nick Lowe / Pinker And Prouder Than Previous (1988)
② Van Morrison / Inarticulate Speech Of The Heart (1983)
③ Van Morrison / Poetic Champions Compose (1987) [pic]
④ Travis / The Boy With No Name (2007)

価格(税込)・・・①1350円、②③各1250円、④1890円。
状態等・・・①②③は輸入盤中古、④は輸入盤新品。

① 7作目かな。Nick Loweの80年代までの作品は廃盤になっているので、やや入手困難ですね。そんな訳で、見かけた時になるべく購入しておくようにしています。6年ぶりぐらいになる新譜ももうすぐリリースされるようで、そちらも気になるところ。

② 日本では安定して人気がないと言えそうなVan Morrison。まあ、欧米での人気や評価に比べてですが。彼のアルバムは何枚か聴いてきましたが、聴き込むほどに素晴らしさが実感できるものばかりで、いつの日か全アルバムをコンプリートしたいと思っています。しかし、去年ぐらいに多くの作品が廃盤になってしまってねぇ・・・ eBayとかでも、人気盤は$30ぐらいになっていたりしたような。Amazonの中古価格もイヤ~な感じになりつつあります。(以下、③に続く)

③ どうやら、ファンの人が大量に放出したようで、レコ屋の棚にずらっと並んでいました。まとめ買いしたい衝動を抑えて、2枚だけ。70年代の作品は持っている物が多いので、あまり見かけない80年代のを。どちらも1998年頃に出たリマスター盤の方です。②は旧マスター盤は今でも普通に入手可能ですね。まあ、時間をかけて堪能させてもらうとしますか。

④ ベスト盤を経ての作品で、オリジナル作品としては3年半ぶりぐらいとなる5作目。1999年の2作目"The Man Who"以来の傑作との声もあるようですが、こればっかりは自分で聴いてみないとね。全く試聴とかもしていないので、どんな音が出てくるのか楽しみで堪りません。ちなみに、傑作揃いで最高の年だった1999年のベスト・アルバムに私が選んだのは"The Man Who"でした。

日々の音盤 2007/05 ④

2007/05/16 - 2007/05/20

Gin Blossoms / New Miserable Experience
Haven / Between The Senses
The Honeydogs / 10,000 Years
Idha / Troublemaker
Imperial Drag / S.T.
Anna Nalick / Wreck Of The Day
Willie Nile / Beautiful Wreck Of The World
Jonny Polonsky / Hi My Name Is Jonny
Soul Asylum / The Silver Lining
Sugarplum Fairy / First Round First Minute
The Waxwings / Shadows Of The Waxwings
Victoria Williams / Swing The Statue!

Willie Nileの1999年のアルバム"Beautiful Wreck Of The World"をやっと入手。昨年リリースのアルバム"Streets Of New York"は大傑作だったので、当然ながら大きな期待を抱きつつ聴いてみましたが、"Streets~"の緊張感に貫かれた作風に比べてリラックスした雰囲気になっていますね。彼らしさは曲の端々に感じられ、これからの聴き込みが楽しみだなと思わせます。

Sugarplum Fairyの2作目"First Round First Minute"は本国では2006年のリリースで、世界向けのリリースは今年になってから。前作はいずれ聴こうと思いながらも入手しないままでしたが、2作目まで出てしまったので、これ以上はスルーできないなと思って。Mando Diaoのメンバーの弟が在籍との事で、比較は避けられないところで、実際に聴いてみても似ていると思わずにはいられない。ちょっと決め手に欠けているかなと思えるけど、全体の印象はまずまず良い。もうちょっと聴いてみないと。

Victoria Williamsの1990年リリースの2作目"Swing The Statue!"を久々に聴いてみました。彼女の存在を知ったきっかけは"Sweet Relief"というアルバムで、これは彼女の病気の治療を経済的にサポートするためにリリースされたオムニバス盤で、素晴らしい面々が参加していました。収録曲は全て彼女のオリジナル曲で、それを参加バンドやアーティストがカヴァーするという構成になっています。

そのアルバムの中で最も印象に残っているのがSoul Asylumがカヴァーした"Summer Of Drugs"で、その曲も収録しているのが、この2作目。その"Summer Of Drugs"がここでも最も好きな曲でしたが、今回耳を奪われたのが10曲目の"Vieux Amis"。こんなにも天真爛漫で無垢な歌を私は他に知りませんよ。う~ん、今まで気付いてなかったとは・・・

それと、こんな所で書く事ではないかも知れませんが、Victoria WilliamsとMark Olson(ex-The Jayhawks)は離婚してしまってたんですね。2006年の2月に。とてもお似合いの2人に思えていたので(The Jayhawksの"Miss Williams' Guitar"は当然ながらVictoria Williamsの事を歌ったもの)、ちょっとショックでした。Mark Olsonの間もなくリリースされる新作はその辺りの事も反映された内容になっているのかも知れませんね。

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Young Fresh Fellows / Picture Book 《2007/06/21-リンク削除済》

日々の音盤 2007/05 ③

2007/05/11 - 2007/05/15

Bob Egan / The Glorious Decline
The Frank And Walters / A Renewed Interest In Happiness
The Honeydogs / Seen A Ghost
Idha / Melody Inn
John & Mary / The Weedkiller's Daughter
Robert Earl Keen / What I Really Mean
Jess Klein / Strawberry Lover
Rex Daisy / Guys And Dolls
Sherwood / Sing, But Keep Going
Sherwood / A Different Light
Sloan / Never Hear The End Of It
Chris von Sneidern / California Redemption Value

Seth SwirskyとMike Ruekbergが組んだデュオ・バンド、The Red Buttonに関して以前にこちらで少し書きましたが、そのMike Ruekbergの以前のバンドであるRex Daisyのアルバムを安価で入手できました(250円なり)。同じ日に別の店でも同価格で売られているのを見かけました。まあ、ジャケもジャケだし、知らん人には訳の分からんブツでしょう。Javelin Bootなどを出していたPravdaレーベルからのリリースですなどと言ってみても、分かる人は少ないでしょうし。

知らない人が買う要素としては、プロデューサーがPaul Foxという事ぐらいでしょうか。この人のプロデュース作品ですぐに思い浮かぶのは・・・They Might Be Giantsの"John Henry"、XTCの"Oranges & Lemons"、10,000 Maniacsの"Our Time In Eden"などなど。イメージとしては、適度にメリハリをつけたポップな音作りがうまいっていう感じ。

肝心のRex Daisyのアルバムですが、なかなか良い感じですよ。ギター・ポップとパワー・ポップの中間ぐらいの音っていうイメージでしょうか。AMGのSimilar Artistsの欄にある名前がFountains Of Wayne、Matthew Sweet、The Posies、Odds、Jellyfish、Material Issueとなっていて、それらのおいしいとこ取り・・・だったら良かったのに? まあ、この辺が好きなら聴いてみる価値はありますよ。John Sebastianの"Welcome Back"のカヴァーを収録。

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The Kinks / Come Dancing 《2007/06/16-リンク削除済》

日々の音盤 2007/05 ②

2007/05/06 - 2007/05/10

The Chevelles / Rollerball Candy
The Crescent / S.T.
Gigolo Aunts / Full-On Bloom
The Honeydogs / Everything, I Bet You
Cary Hudson / Cool Breeze
Lifehouse / No Name Face
Grant McLennan / Horsebreaker Star
Grant McLennan / In Your Bright Ray
Mando Saenz / Watertown
Jules Shear / Dreams Don't Count
Sherwood / A Different Light
Lucinda Williams / West

Sherwoodの2作目となる新作"A Different Light"。デビュー作"Sing, But Keep Going"は今年になってから聴いたので、まだまだ聴き盛り(?)っていう感じで、新作は夏ぐらいまで買うのを先送りにしようかと思っていましたが、sundayさんのblogでの激プッシュを見ていると待てなくなってしまい、入手。ちなみに、デビュー作は今年最もよく聴いているアルバムかも・・・っていう事で、傑作なのです。

5回ぐらい聴き終えた時点での印象になりますが、基本的な部分は変わらずに、メインストリーム寄りの音作りへシフトしているような感じでしょうか。個人的には、デビュー作のような素朴さが顔を覗かせる音作り(木漏れ日ロック?)の方に惹かれるので、ちょっと残念。でも、曲は相変わらず良く書けていますね。音作りに関して小言を言いましたが、その辺は好みの問題で、多くの人にとっては新作のような音作りの方が好みであろう事は、これまでの私の音楽生活から推測してみても間違いないと思われ。国内盤、早く出しときましょう。

途中で書くはずでしたが、忘れていたので最後に。プロデューサーのLou Giordanoは時折名前を見かけますが、彼はThe Connellsの傑作"Ring"もプロデュースしてますね。などと書いてみたけれど、音作りで特に共通点を感じた訳でもなく。良い曲を書くバンドという点では相通じるものがありましょうか。

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George Harrison / When We Was Fab 《2007/06/11-リンク削除済》

日々の音盤 2007/05 ①

2007/05/01 - 2007/05/05

Jason Falkner / I'm OK... You're OK
Gigolo Aunts / Flippin' Out
Gin Blossoms / Dusted
John Wesley Harding / The Name Above The Title
The Honeydogs / S.T.
The Honeydogs / Amygdala
James Iha / Let It Come Down
John And Mary / Victory Gardens
Lindisfarne / The Very Best Of Lindisfarne
Ian McNabb / Truth And Beauty
Gurf Morlix / Diamonds To Dust
Judee Sill / S.T.

どれについて書きましょうか。悩んでしまう時がたまにあります。う~ん、Ian McNabbにしましょうか。The Icicle Works解散後にリリースされた"Truth And Beauty"は彼のソロ・デビュー作。次作が"Head Like A Rock"で、その次が"Merseybeast"。その傑作2枚には及ばないものの、聴けば聴くほどに味わいを増す佳作。ライヴを是非とも見てみたいアーティストの1人です。

今日、5月6日はGrant McLennanの命日ですね。あれから1年も経ってしまい、時の流れの早さを実感せずにはいられません。今日は彼の音楽に耳を傾けている人が世界上にたくさんいる事でしょう。

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The Go-Betweens / Streets Of Your Town 《2007/06/06-リンク削除済》

Gurf Morlix - Live In Kyoto

随分と遅くなりましたが、4月26日に行われたGurf Morlixの京都でのライヴの感想をまとめてみました。最近は忘れっぽくなってしまって、ライヴ・レポを書く時は必要以上に疲れてしまいます。そんなもんで、記憶違いとかには目をつぶって下さいまし。

京都でのライヴは烏丸紫明のKenny's。普段はカントリー・ミュージックのライヴをやっているライヴ・ハウスらしく、室内の装飾がいかにもな雰囲気。観客も常連客が多そうな感じで、年齢層は高め。その人達が実際にどれぐらいGurfのファンなのかちょっと不安な気持ちで開演を待っていました。

開演は20時と遅く、その30分前ぐらいでしょうか、オープニング・アクトの永富真梨さんのステージがスタート。オープニングに女性が演奏する事まではチェックしていたものの、誰なのかは調べていなかったのですが、演奏の合間のトークを聞いていると何となく知っている人のような気がしてきました。帰宅してから検索してみると、思った通り、以前にKim Richeyの事を検索していた時に偶然に永富さんの事を知ったのでした。Nashvilleに渡って音楽活動をしているとの事で、すごいなぁ~と思ったものでした。

偶然か必然か分かりませんが、そんな彼女のステージを見られたのは良かったですね。前述のKim Richeyとの共通点とかは具体的には感じなかったけど、女性の弾き語りでの演奏を見るのは多分初めてのはずで、新鮮な気持ちで聴かせてもらいました。ただ、初めて聴く人を振り向かせるほどの所までは達していないかなぁ。楽曲に今一歩の工夫が欲しいと思いました。誠実さや音楽に対する愛情は十分に感じたので、今後も頑張って欲しいです。

オープニングの演奏が終わって、後ろを振り向くと、Gurfを発見。周りに溶け込んでいるようでもあり、静かなオーラを発散しているようでもあり。とにかく、本物のようです。いや、間違いなく本物です。そして、ステージでの前チェックなども終え、ついにスタート。ライヴは2部構成で、前半はソロ演奏が中心。後半はバンドと共に。

軽く挨拶して、最初に3作目のラストに収録の"They're Hangin' Me Tonight"を演奏(3曲目にやったような気もするけど・・・)。おぉ~、やはり、すごい。会場の空気が一変。分かっていたつもりですが、本当に素晴らしい声ですねぇ。ソロ・デビューの頃は味のあるヴォーカル程度の認識だったのですが、作品を重ねるごとに力強さを増し、説得力に溢れたヴォーカリストになりました。短めのMCをはさんで、デビュー作の冒頭に収録の"Wild Things"です。最初に好きになった曲だし、聴けて良かったぁ。やっぱり、この曲は最高。小型のアコースティック・ギター(別名あり?)での演奏なのですが、リズム・パターンを録音(あるいは、プログラミング?)したものを用意して来ていて、弾き語りでもリズム感が感じられるものになっていて、これは効果的でしたね。

その後、"Torn In Two"や"Blanket"などを演奏。どれも良かったです。"Blanket"は新作の曲で、そちらではPatty Griffinがハーモニー・ヴォーカルで参加しているのですが、この日は先程の永富さんがハーモニーを添えていました。前半の最後の何曲かは彼女のハーモニーに加えて、ベースが加わっての編成での曲が中心。良い感じでした。

前半のハイライトはBob Dylanのカヴァー"With God On Our Side"になりましょうか。素晴らしい歌と演奏で、聴き入るのみでした・・・

そんなこんなで、曲順通りには書けていませんが、前半が終了。やはり、シンプルな分だけ、Gurfのヴォーカルがよりストレートに響いてくるので、シンガーとしての彼の姿に間近に触れられたライヴでした。後半も楽しみです・・・と、BGMが流れ出しましたが、何と、Lucinda Williamsの"Passionate Kisses"。まあ、分かる人は分かるかと思いますが、『どうやねん、これ』ってな選曲で、Gurfの動きをじっと見ていましたが、特に変化なし(?)。まあ、10年以上経っているから、もう気にしていないのでしょう。

さて、後半はバックにバンドを従えての演奏。バンドはWednesday Music Clubで、総勢7名。未知数な部分も多く、期待と不安が入り混じる中、スタートです。後半1曲目は・・・"Killin' Time In Texas"だっけ? 最後の狼(あるいは、コヨーテ?)の遠吠えのようなフレーズが耳に残っていますが、これが1曲目じゃなかったかも。その後の曲目の記憶も果てしなくあやふやです・・・

2曲目ぐらいまでは引き続きアコースティック・ギターでの演奏でしたが、その後はエレキ・ギターに持ち替え、待ってましたっていう感じ。前半で好きな曲をかなりやったような印象があったのだけど、何の事はない、後半も熱い曲のオン・パレードです。"Diamonds To Dust"、"I've Got A Passion"、"Fishin' In The Muddy"などなど・・・ これで熱くなるなと言うのが無理な話で、Gurfの熱のこもったギターに引っ張られるように会場もかなり盛り上がってきました。

ベース、ドラムのリズム勢2人以外は楽器を持ち替えたりしての演奏。Gurfとのステージは初めてのはずだし、実際の音合わせの時間も少ないんだろうと予測していたので、不安ではありましたが、かなり頑張っていたと思います。Gurfも満足げなコメントを発していました。翌日の大阪は2度目になった訳で、そう考えると、そちらはさらに良かったのでしょうか。

昨年亡くなったTexasのカントリー・ミュージシャン、Don Walser(ヨーデル・スタイルでの歌唱で有名な人のようです。彼がNo.1だとGurfが言っていました)に捧げた曲とかもありましたね。そして、本編のラストは"Milk Cow Blues"。定番のブルーズ曲というのは知っていましたが、ちゃんと聴くのは初めて。軽々しい事は書けないぐらいにディープな感じで、ここも聴き入るのみ。そして、アンコールはステージから降りたりせずに、そのまま間髪入れずに演奏(これがGurfのスタイルらしいです)。

以上で、ライヴが終了。いやぁ~、最高でした。Austinの空気を感じられた気がします。Gurfの曲を聴いてきて本当に良かったと思ったし、これからも聴き続けますよ。サインももらったし、ほんのちょっとだけ話もしたし、大満足。再来日、あると信じて待ち続けたいですね。招聘してくれたTwangさんには心から感謝します。これからも頑張って下さい。

日々の音盤 2007/04 ⑥

2007/04/26 - 2007/04/30

Howie Beck / S.T.
Jason Falkner / I'm OK... You're OK
Fountains Of Wayne / Welcome Interstate Managers
Fountains Of Wayne / Out-Of-State Plates
The Frank And Walters / Glass
The Georgia Satellites / In The Land Of Salvation And Sin
Hal / S.T.
The Heavy Blinkers / Better Weather
Freedy Johnston / Unlucky
Freedy Johnston / Never Home
Robert Earl Keen / Gravitational Forces
Gurf Morlix / Diamonds To Dust

オリジナル曲によるアルバムは8年ぶりになるJason Falkner。その8年前のアルバムの収録曲からblogの名前を付けたぐらいだし、この新作のリリースは感慨深いものがありますねぇ。3年前の来日が中止になったのも残念な出来事だったし。期待し過ぎないように、過去のアルバムと比較しようとしないように・・・などと自分に言い聞かせて何度か聴いてみましたが、うん、良いですね。聴き重ねるうちに曲の本来の姿が見えてきて、これは彼の特性と言えるものですよね(8年前のインタヴューで本人もそう語っていました)。聴き込み開始です。来日、あるかなぁ。

昨日はお茶を濁す事に頭が行ってしまい、数日前に入手した情報を書くのを忘れてました。Del Amitriのアルバムを今年の2月にレヴューした際に、レコード契約云々の話も書きましたが、中心人物のJustin Currieがついに契約を交わしたようです(myspaceにJustinのコメントあり)。レーベルは、Ryko。Rhinoじゃなく、Ryko。そう、あの緑色のCDケースのRyko。David BowieやElvis Costelloの旧譜が特に有名でしょうか。Big StarやChris Bellのアルバムもここから出てますよね。良いレーベルと契約しましたね。廃盤にならずに、長く発売を続けてくれている印象があります。傘下のSlow RiverからはJess KleinやPeter Bruntnellも出ているし。いずれリリースされるであろうアルバムのタイトルは"Rebound"。楽しみにして待ちましょう。

Gurfのライヴに関する記事は明日か明後日ぐらいに。

今日のYouTube。

Sloan / Losing California 《2007/06/02-リンク削除済》